ミナ・ミュージック・ギャラリー多賀城教室には、現在2台のグラントピアノがあります。
いつも生徒さんが弾いているGピアノは、なんと私が幼稚園の頃から使っているものです。
当時の記憶は全くもって断片的なのですが、私ら姉妹がピアノを始めるとなった時、おじいちゃんが

「やるなら本物でやれ~い!」

と、家庭練習用のグランドピアノを用意してくれた、、、ような、、、そんな記憶です。お金がないのに江戸っ子気質の太っ腹なおじいちゃん(笑)

鍵盤が重く深いそのGピアノは、私の人生において長い年月苦楽を共にしてきた大切な存在(決して大げさではありません)。大切な愛おしい存在です。

鍵盤が重かろうが、他のGピアノよりも深くて弾きにくかろうが、ペダルが踏みにくかろうが。このGピアノを私の生徒さんに使ってもらう事が私にとってはとても大きな意味があり・・・、

って、あれれ。この愛しいピアノも、生徒さんにとっては(特に小さな手のお方達には)ただの古くて弾きにくいピアノ(苦笑)。気づいていたようで、気づかないようにしていて、でも本当はやっぱり弾きにくいだろうな・・・と心の奥底で思っていたところ、いつも大変お世話になっているサンリツ楽器ピアノパークの星店長さんから、

「先生~実はよいGピアノが入庫しまして、是非一度弾きにいらしてください!」

とのご連絡が。それは気になるので早速都合をつけて足を運びました。
YAMAHA100周年記念で作られたそというれは、ほとんど使われていないピッカピカの状態でした。黒鍵の先が丸くなっていて、鍵盤の触り心地もよくて。星店長さんにあれこれ本当に良くして頂いて、多賀城教室に迎え入れることになりました。

ものすごく暑い8月の末に、「100周年さん」を教室に搬入したのですが、この作業をする方達のなんという素敵なチームワークと手際の良さ!丁寧さ!!ダンパーが輸送の時に動かないようにと紐をかけたりするその作業も繊細で、私なんて部屋にうろうろしていては邪魔だと知りつつ、ず――――っと見惚れていました。この方達の普段の生活はどんな感じなのでしょう、と想像してしまうほど、すべてにおいて緻密で無駄のない動きでした。酷暑の中、作業を心からありがとうございました。

で。
一新した教室の雰囲気に気づかない生徒はいません。

「みなせんせい~!ピアノどうしたの?!」

「ふふ~ん( ̄▽ ̄) ピッカピカでしょう~ 大切に使おうね」

と念を押しました。これからずーっとお世話になるのですから、大切にしたいこの気持ち(≧▽≦)
とはいえ、ちょっと最初の数日は、大切な気持ちが200%くらい出てしまい、小さな生徒さんにまで口うるさく、

「鍵盤はやさしくね~ おぉ!そんなにバンバンすると『痛い!』って言うよ~(;´Д`) 」

と言い過ぎてしまいました…この過保護感。ですが、小さいさん達にも、先生が大切にしたいと思っていることは伝わったと存じます(;^_^A

最後に、もちろんですが私の古い友人は絶対に手放しません。教室の奥に移動してもらい、これからもずっと私の相棒です。

アコースティックピアノはきちんと手入れをすれば長く使えるものです。新しく来た「100周年さん」もこれからどんな音色になっていくのか、とても楽しみな私です。