ここ最近、毎日のように言っていること・・・
「暑い!!」
「梅雨寒(つゆざむ)」という、梅雨時期に時おり感じる季節外れの肌寒さ――
その言葉が消えてしまうのではないかと思うほど、連日うだるような暑さが続いています。
梅雨があったのかどうかすらわからないような感覚で、東北の夏といえばもっとシャキッと爽やかで、元気が湧いてくるイメージでしたが、こう暑い日が続くとさすがにしんどいですね (*´Д`)
とはいえ、当ピアノ教室の子どもたちは「あつい〜!」と言いつつも、元気いっぱい!
その姿に私も安心しています。
みなさん、水分・塩分補給をしながら、熱中症にはくれぐれも気をつけて元気にいきましょう♪
さて、今日はそんな中でも元気に頑張っている生徒さんのひとり、
読譜を頑張っている小学2年生・Sちゃんのお話です。
Sちゃんは、音楽教育を多く取り入れている保育園に通っていたこともあり、音楽への興味・関心がとても強い子です。感性が豊かで、メロディの雰囲気に合わせた弾き方がとても上手。
保育園時代は合奏を楽しむ機会が多く、器用なSちゃんはピアノ担当になることが多かったそうで、先生から教わるとすぐに弾きこなせていたようです✨
小柄ながら指の動きも柔らかく、とても器用。未就学の頃は、その良さを伸ばすことを中心に、お母さまと相談しながらレッスンを進めてきました。
読譜については少しずつ取り入れてはいましたが、音符が読めなくても弾けてしまうSちゃんにとって、読譜はあまり楽しい作業ではなかったようで…
そのため、本人の「好き!」を大切にしながら、弾きたい曲をメインにレッスンしていました。
でもやっぱり、楽譜は読めるようになってほしい!
だって、こんなに素敵に音楽を表現できる力があるんです。楽譜が読めるようになれば、もう最強ですよね!
ということで、小学校入学を機に、少しずつ読譜中心の方向へとシフトしていきました。
Sちゃんは保育園時代にたくさんの曲を経験しているので、「知っている曲は弾きやすい」という強みがあります。そこで、読みやすく・弾きやすく、Sちゃんの知っている曲が多く載っている教材を導入しました。
こどもらしい曲がそろっていて、音域に合わせて運指の工夫や左手の音の増え方が段階的で優しいつくりです
また、ゲーム感覚で取り組める読譜プリントや、身体の動きをイメージしながら指のトレーニングができる人気教材「バーナム」もスタート。
読譜プリント教材。最初(上)はこんなに簡単なのに、どんどん進むとこのような和音に発展します(下)
プリントは主にご家庭で取り組み、教室で一緒に丸つけ&確認作業。
うまくいかなかったり、わからなかったときは、
「わからないのはダメじゃない!これでわかるようになったら、すごいことだよ!」
と、笑顔で励ましながら、一歩ずつ進んできました。
気づけば1年が経ちました。
好きな曲を弾くことがメインだったSちゃんが、今では楽譜を見て弾くのが当たり前に。
バーナムの練習では「ここ!」というポイントを選んで取り組み、上手に弾けたらシールを貼るというルールにしていたのですが、今やシールが貼りきれないほど成長の足跡が残っています✨
読譜プリントもどんどん難しい内容に。
五線譜からはみ出すような高音・低音の読み取りでは、ご家庭でお父さん・お母さんと相談しながら取り組んでくれたようです。そんな努力のあとには、Sちゃんがこう教えてくれます。
「Sね、すっごくがんばったんだよ!!」
本当に素晴らしいです👏
そして今取り組んでいるのは「カデンツ(コード進行)」。
調性(ハ長調、ト長調、ヘ長調、イ短調、ホ短調など)に合わせたコードを、左手でベース、右手で和音を弾くという練習です。
手の小さいSちゃんには、和音を押さえるのが大変。でも、何度も何度も練習して、少しずつ弾けるようになってきました。
「わー!なんかできてきた!!むずかしいとおもってたけど、できるようになるとたのしい♪♪♪」
姿勢も、腕・手の使い方もきれいです♡ハナマル!💮
こんな言葉を聞けるなんて、本当にうれしいです!
ピアノを習うと、誰でも「早く素敵な曲を弾きたい」「すごいね!って言われたい」と思いますよね。
もちろん、それもとても大切。でも、それだけでは、楽譜を読んで自力で弾けるような力はなかなか育ちません。
Sちゃんのように、好きなことを楽しみつつ、ここぞという時にはしっかり頑張る。
頑張ることを楽しく、前向きに感じてもらえるように――
私はこれからも、一人ひとりの生徒さんに寄り添ったレッスンを心がけていきたいと思います。